よりよく眠るための脳科学

よい睡眠のキーワードは朝十分に光を浴び食事を三回とること、これが良い睡眠をとるためのキーワードです!

11:00 - 11:50

心地よく眠るためには、一日の生活をよいリズムの中で過ごすことが必要です。
睡眠と覚醒はよくコインの裏表と言われるように、朝から夕方までの時間をしっかりと覚醒し、
積極的に過ごすとよい睡眠が得られます。
まず朝は、窓を開け直射日光を十分に浴びましょう、すると脳の中で睡眠を促進するメラトニンという物質の分泌が抑制され、
しっかりと目が覚めます。
食事は一日三回しっかりととってください、朝はアイスクリームを少量とると脳が安定して、かつ活発に活動を始めます。
昼はご飯を十分に食べ、人と積極的に話し、コミュニケーションを密にすることで、脳が十分に活動します。
特にアラキドン酸が多く含まれる卵や牛肉を食べると脳の働きが活性化され気分が明るくなり、仕事が十分にできます。
昼寝をとる人は、20分以内にしてください、それ以上長くなると夜間の就寝時に好ましくない影響があります。

夕飯や入浴のような代謝を上げて体の深部が温かくなるようなことは、
ベッドに入る2時間以上前には済ませ、眠るときには代謝が下がっているようにしましょう。
その2時間の間に、気持ちをリラックスさせたり、アロマセラピーや読書、塗り絵などのチョットした楽しみをして、
ストレスを発散しておくことも大切です。

ベッドに入る前には、明日の服装を準備し、ベッドを整え、歯を磨くというように、
一定の行動をとる、すなわちルーチンを設けておくと睡眠にいざなわれやすくなります。
また、ナイトキャップに少量のお酒を飲むことは寝つきをよくしますが、
大量に飲むと睡眠が浅くなるので避けましょう、
ナイトキャップには意外なことですが芋焼酎が効果があります。

寝室は真っ暗にせず、歌詞のない穏やかな音楽をかけると寝つきがよくなります。
枕は寝返りをうっても外れないように70センチほどの横幅があるものを選んでおくといいです。
また好みのエッセンシャルオイルを用意しておくのもおすすめします。
また壁紙の色を白にするのは緊張を高めるのでよくありません、寝具も同じことです、
パステルカラーのものを選びましょう。

睡眠は人生の1/3を占めます、ただ受け身的に自然に眠くなるのを待つというのではなく、
積極的に眠るための生活と睡眠環境を整備して、心地よく十分な量と質のいい睡眠をとって、
日中の生活を豊かにするように心がけましょう。

講師:古賀 良彦
精神科医 慶應義塾大学医学部卒業 
杏林大学名誉教授 / NPO法人日本ブレインヘルス協会理事長
鬱病や不眠の治療および研究のエキスパート、さらに香りや食品の健康増進効果につい
て、脳波分析や、脳機能画像を用いて積極的に研究を行う。

主な著書
「睡眠と脳の科学」(祥伝社新書)
「熟睡する技術」(メディアファクトリー)

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